壁作品「千曲川」

2021.1.11 16:50

壁作品「千曲川」・華道家・大谷美香

壁作品「千曲川」です。

生け花は置く形の生け花だけではなくて、こうやって壁に飾る形体もあります。壁作品と読んでいます。絵と彫刻のいいとこ取りのような、立体感が特徴です。

今回は長野県の株式会社サンプロ建築設計さんからのご依頼で制作しました。上田市にあるショールームに無事搬入!「グラン・ミュゼ」というモデルハウスで、コンセプトは、「美術に囲まれて生活する、毎日の暮らしとギャラリーが融合したような五感で体感する住まい」ということです。https://www.sunpro-style.jp/granmuse/

制作風景/華道家・大谷美香

こちらが制作風景。長野県にある山荘にこもって制作しました。「ほうき草」という花材を使用しています。「ほうき草」は、まさに「ほうき」を作るために栽培される植物。それをドライにして晒したものに、私が青い着色をほどこしています。よく植物に着色をするのですが、以前は東京の自宅でやっていました。そこら中にペンキが飛び散って、大変でした。山荘ができてから、広さがあるので、のびのび着色できて、家族への迷惑も考えなくていいので、ほっとしています。

いよいよ搬入、設置です。かなり高い位置の壁へ設置しなければいけないけれど、下が階段なので上げ底をしないと脚立が使えず、苦労しながら設置して頂きました。

「千曲川」設置

「千曲川」設置完了

横から見たところ。

金色と銀色に着色したのは、「なた豆」のサヤです。いわゆる大きな豆のサヤの部分を、乾燥させて着色しました。

スタッフの方から、「鮎が踊る千曲川のように見える」という言葉を頂いて、タイトルは「千曲川」に決定。

長野県民の方に愛される身近な作品となってくれますように! 別のスタッフの方は、「私には晴天率が高い上田市のぬけるような夜空&流星に見えました」と言ってくださり、うれしい限り。観た方に自由に想像して、楽しんで頂きたいと思っています。
作品「千曲川」の前で何日間もこのブルーを見つめ続けて、制作しました。子供を嫁に出す気分。作品とお別れして来ました。どうか長野の皆んなに愛されてねー。季節が変わったら、また様子を見にこようと思います。

インスタグラムのハイライトに、もっとたくさんの写真やあと動画も載せていますので、もし良かったら、ご覧ください。https://www.instagram.com/stories/highlights/17891050510910900/

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