レッスンダイアリー 始めます!
みなさん、こんにちは! 華道家の大谷美香です。9月とはいえ、まだまだ暑い日が続いています。
六本木ミッドタウンのすぐお隣に位置する教室で、1月に土曜日3回火曜日2回の生け花教室をやっています。 お稽古の日には、必ずその日のお稽古の様子をInstagramのストーリーにアップしているのですが、Instagramはあまり見ない!という方も多いと思います。そこで、お稽古の様子を伝えるブログを始めることにしました。
生け花教室のお稽古の進め方、というのは、他の習い事とはかなり違うような気がします。 例えば、フラワーアレンジの教室だと、ある特定の時間に一斉に始まり、先生がお手本をいけて、そのお手本を見ながらみんながその形をいけていく、というのが普通だと思います。ところが、生け花は、昔々の寺小屋スタイル(今は公文式と言ったほうが分かりやすいかも)なので、まず生徒さんはバラバラにやって来ます。うちの教室だと、事前に予約ページから自分の来る時間を予約してもらうことになっています。教室内には、他の生徒さんもたくさんいるのですが、受けるお稽古はそれぞれバラバラ。 基礎の生徒さんは、草月流の教科書に沿いながら花型を次々学ぶ過程なので、みなさん、自分が今日習う花型をいけていきます。 少し勉強が進んだ生徒さんは、「テーマ」に沿って勉強します。これが教科書の2冊目なのですが、さまざまなテーマがあります。「直線をいける」「植物を編んでみる」「野菜や果物をいける」などなど。それぞれの生徒さんがご自分のテーマを上手にいけられるように、私もそのテーマに沿った花材を別々に用意しています。 なので、教室内では、ひとそれぞれ、花材が違う、ということになります。
よく教室で「時々顔をあげて、他の生徒さんの作品もみてくださいね」と声をかけているのですが、自分と同じ花材の人が全然別の形をいけているのを見るのも刺激になるし、また課程を進んだ人が珍しい花材をいけているのを見るのも勉強になると思っています。とにかく顔をあげたら、そこには、バラエティ豊かな景色が広がっています。
自分と花との会話の時間なので、みなさん、静かに考えながらいけています。海外の方はうるさいのが好きなので、「みんな全然しゃべらない!もっとしゃべりながらやりたい」と言われて、私のほうから生徒さんにいろいろ話しかけたら、かえって迷惑そうだったのでやめました(笑) 時々、友達の輪みたいなのがあって、そこに入れないのではないか?と体験レッスンの方が心配することがあるのですが、そういうコミュニティの結束みたいなものはないので、安心してください。1人で来ている生徒さんがほとんどです。
ただ真剣に花をいけていると、いけ終わった後、すっきりする、ストレスがなくなる、とよく生徒さんに言われます。 いろいろなことを忘れて、ただ花だけ真剣にいける時間というのは、瞑想に似ているのだと思います。
最後にいくつか生徒さんの作品を紹介しようと思います。 たまたまトクサという花材が何人かの生徒さんで重なったときに、それぞれのアイデアが爆発していて、面白かったです。 生徒さんは、花型のお稽古を終えた生徒さんたちなので、自分のアイデアを大切にいけている人たちです。
本当にうちの生徒さんたちは、上手な人が多くて、私も見ていて、とても楽しいです。
こちらはトクサの直線とカラーの曲線を対比させた作品。教科書のテーマ「直線と曲線」をいけた作品です。まだ花型を終えたばかりの生徒さんだけど、とても上手!
こちらは、教科書の「アートとの語らい」がテーマの作品。右に置いてある草月流初代家元・勅使河原蒼風先生のちぎり絵の作品に、オマージュを捧げた生け花です。
こちらは、もう師範を取られた生徒さんの作品。トクサの複雑な線がアートです!
こちらも師範の方の作品。トクサをキャンドルのように形作って、可愛らしいその方らしさが出た作品です。
本当に載せきれないぐらい生徒さんの素敵な作品はいっぱいありますので、またレッスンダイアリー、更新しようと思っています。
お楽しみに!