Amazon Prine Video 「1122いいふうふ 」 生け花監修
Amazon Prine Video独占配信「1122いいふうふ」生け花監修しています。世界配信スタートしました!
高畑充希さんと岡田将生さんが 初共演
「毎月第3木曜日は、夫が恋人と過ごす夜―私たち、「不倫公認」の夫婦やってます」というキャッチフレーズが話題となっています。
岡田将生さん演じる夫(おとやん)が、生け花教室に通っており、そこで不倫相手である三月(西野七瀬さん)に出会う設定なので、生け花がたくさん劇中に登場します。
生け花教室のシーンもありますし、特におとやんの家では、彼が生け花をいけているシーンもたくさん登場し、「公認不倫」の象徴として生け花が撮影カットで使われたりもしています。
まずは金柑! 花言葉は「感謝」
今泉力哉監督 のこだわりで、この金柑は、ホンモノです!
実は時期ではなかった金柑。助監督のYちゃんが探しまくって、でも青い実ばかりだった金柑。Yちゃんが大事に家で育てていたら、奇跡的にオレンジになった金柑!
スタッフの努力が結集した金柑に、緊張しながらいけました。
ドラマのファーストカットは、なんと金柑の生け花です。観ていて感慨ひとしおでした。
1枚目はおとやん(岡田将生)のいけたアンスリウムの花。2枚目は美月(西野七瀬)のいけたアンスリウムの花。
アンスリウムの花言葉は「恋に悶える心」
おとやんがるんるん気分でいけるのは分かりますが、それを複雑な気分で見る一子ちゃんの気持ちは、もっと分かる!
いくら公認不倫とはいえ!
同じ生け花教室で習っているので、同じ花をいけているのですが、おとやんの方がちょっと上手い感じにしました。手先が器用な人だと思うので。
美月は、ストレスフルな生活なので、花に癒しを求めてるいるのでは、と私は思っています。
同じ花の作品でも、ちょっと変化を加えています。
脚本を読んでいて、おとやんはかなりおしゃれ度の高い人、アートのセンスがある人だと私は思いました。そして、本当に生け花が大好きで生け花にはまってしまった人。なので、ドラマのはじめは初心者だったおとやんは、ストーリーが進むにつれて、どんどん上手になっていきます!
1枚目は、おとやんがドラマの中でいけているシーンがあった花。全体はこんな感じの姿です。2枚目は、おとやんがまだまだ初心者だった頃!
剣山にいける形を盛花、高さのある花器にいける形を投入と言います。
そして、投入は、思ったところに花を留めるのに技術が必要なため、初心者は苦労します。
おとやんは、頑張って、投入の技術を磨いています!
さて、おとやんと一子のマンションでは、私の生け込み場所は、浴室でした。リアルなマンションで撮影していて、カメラに映らないスタッフの逃げ場所が限られていたのです。
2枚目以降の写真は、私の仕事場、マンションの浴室写真。
美月(西野七瀬 さん)の花
椿
美月の花はどこかいつも寂しげに見えるような花にしたいと思いました。でも、静かな優しさが出るような花にもしたいと思いながらいけています。
美月のマンションでも、私のいけこみ場所は、お風呂場でした。
とても華やかな花材をいけているのに、美月の花はどこか寂しげ
今泉力哉監督 のこだわりで、いける花は全て花言葉にこだわって選ばれています。
そのための打ち合わせは合計6時間以上かかったので。
もう花言葉のことは、しばらく考えたくないぐらいです笑
おとやんが3話でいけていた花
木瓜とピンポンマム
「一子ちゃん、先に寝るね」
あの餃子の名シーンを、原作者で漫画家の渡辺ペコ先生 が書き下ろし! 後ろのツルウメモドキも書いてくださって、ちょっと棚ぼた的な幸せが私にもやって来ました!感動!
クチナシの花束
クチナシの花言葉は、ドラマの中で、とても大切な意味があります。原作にも出てくる重要な花。ところが、撮影時期と花の時期は全く違う季節でした。演出部のYちゃんは、わざわざクチナシを栽培する農家にまでお邪魔し、花が全て終わって何もないクチナシ畑に呆然としたそうです。
花を変えることも考えましたが、監督は、原作に忠実に絶対にクチナシでいきたいとのこと。 ただ、造花のクチナシはあまりにも造花っぽいのです。
そこで! たくさんクチナシの鉢を購入。 私の控室である浴室は、もうクチナシの鉢だらけです。葉は、クチナシの鉢から採った新鮮な葉を使い、花や蕾だけ、造花を使いました。 映像で見ても、きっと本物か偽物か、分からないと思います。
葉に絶妙に花を留めた美術さんの傑作でもあります。みんなの力が結集した花束でした。
生け花教室のシーン
できるだけ本当の生け花教室の雰囲気を作るために、私と実際の私の生け花教室の生徒さんたちが出演しています。
ロケ場所もお花屋さんの2階。本当に生け花教室がそこにあるかのようなシーンになっています。
岡田将生 さんは、実際に花をいけているシーンが多く、大変だったと思います。いけながら、演技もしなければいけないので。
岡田さんは、とても器用で、すぐに鋏も上手に使いこなし、剣山の使い方や花の基本的ないけ方も、あっという間に習得しました。
撮影中も、「この花の名前は何ですか」などと話しかけてくださり、花に興味を持ってくださったので、きっと常に二也になろうとされていたのだと思います。岡田さんというよりも、撮影中は二也さんでした。二也さんがそこに本当に存在しているかのようでした。
とても悲しいシーンの後ろにあった生け花
季節は秋!
胸が苦しくなるぐらい悲しいシーン
ボロボロと泣いているおとやん!
洗面所でいけこんで、部屋に持っていく、というのがルーティーンだったので、洗濯機の脇で輝く紅葉もぜひ!
撮影監督の四宮秀俊さんと。
四宮さんは、映画「ドライブ・マイ・カー」の撮影もされているし、次々とたくさんの賞を受賞されている業界では有名な方なのに、穏やかで優しくて、でも撮影はささっと速くて、しかも素敵な映像が出来上がっているという方でした
演出部のYちゃんと。
演出のYちゃんは、パッションの人! なかなか揃わない花材を求めて、農園まで行ってくれたのがYちゃんです!
今泉力哉 監督は、写真はないのですが、普段はふわっとニュートラル! ただ一旦撮影が始まると、モニターに覆いかぶさるような独特な姿勢で撮影していました。多分モニターと監督の距離は、20cmぐらい。ちょっと出産しているみたいな笑
花のシーンの時に、「大谷さんは監督モニターを見てください」と言われるのだけど、モニターは監督が覆いかぶさっているので(産んでいる最中なので)、全然見えない!(笑)「産んでいるなあ」と思いながら、後ろに立っていました。助産婦の気分でした。
いろいろな撮影現場に呼んで頂くことが多いのですが、現場は、ひとつひとつ雰囲気が全然違います。1122の現場は スタッフみんなのキャラが現場に反映されて、本当に温かく居心地のいい現場でした。
絶賛配信中です。ぜひご覧ください!